商売繁盛したけりゃトイレを掃除しなさい? 〜“見えない部分”を整える力〜
「商売繁盛したけりゃトイレを掃除しなさい」
一度は聞いたことのある言葉ではないでしょうか。
けれど実際には、
「毎日掃除しているけど、特に何も変わらない」
「トイレをピカピカにしても、売上には関係ないよ」
という声も少なくありません。
では、なぜ“効果がない”と感じてしまう人がいるのでしょうか。
それは、掃除そのものよりも、“掃除を通して自分がどう整うか”が大切だからです。
■掃除とは「自分の心を映す鏡」
トイレはお客様の目につかない場所です。
そこを丁寧に掃除するという行為は、つまり「見えない部分にどれだけ心を込められるか」の試験のようなもの。
形だけで「繁盛するらしいから」と掃除をしても、「早く終わらせよう」「これでいいだろう」という気持ちでは、“空間”にも“人”にもエネルギーは伝わりません。
逆に、「今日も気持ちよく使ってもらえますように」と思いながら掃除をすると、掃除をしている本人の心が整い、その“波”が院全体に広がります。
整った空気は患者さんにも伝わり、結果として雰囲気や信頼感が変わっていくのです。
■整骨院の空気感は「施術前」に作られている
整骨院を営んでいると感じるのですが、患者さんはベッドに横になる前に、すでに「この院は安心できるかどうか」を無意識に感じ取っています。
トイレや玄関、待合室の空気――。
それらが清潔で整っていると、それだけで安心感が生まれます。
つまり、掃除は施術の一部なのです。
ピカピカの空間は、患者さんの緊張をやわらげ、施術効果にも良い影響を与えます。
心と体はつながっているので、環境のエネルギーが体の反応を左右することも少なくありません。
■「形」ではなく「意識」が変化を生む
商売繁盛の秘訣としてのトイレ掃除は、“儀式”のようなものです。
「掃除をしたから運が良くなる」ではなく、「掃除を通して、自分の意識を整える」ことが本質なのです。
掃除中に自分の心の乱れに気づくこともあります。
「焦っていたな」「イライラしていたな」「感謝を忘れていたな」――。
そんなことに気づいて心が落ち着く。
この“心のリセット”こそが、商売にとって一番大切な「軸」を整える行為なのだと思います。
■「掃除しても効果がない」人が見落とすポイント
掃除に「見返り」を求めてしまうと、効果は感じにくくなります。
「やったのに変わらない」と思った時点で、それは“取引”になってしまうからです。
掃除は、結果を得るための手段ではなく、心の姿勢を育てる時間。
コツコツと続けていくうちに、
・患者さんの笑顔が増えた
・スタッフ同士の空気が柔らかくなった
・なんとなく雰囲気が良くなった
そんな「変化の兆し」が少しずつ見えてくるものです。
それが、やがて信頼やリピートという形で“商売繁盛”につながっていきます。
■掃除は「運」を整える習慣
人の体も、使えば汚れ、疲れがたまります。
だからこそ、定期的に整える必要がある。
トイレ掃除も同じです。
空間を整えることで、そこに流れる“気”がスムーズになり、良い循環が生まれます。
整骨院での施術と同じく、トイレ掃除は「詰まりを取る作業」。
不要なものを流していくことで、新しい流れが生まれます。
それは“運気”とも呼べるのかもしれません。
■まとめ
トイレ掃除をしても、すぐに結果が出るとは限りません。
けれど、それを続ける中で、人の心が整い、空気が変わり、信頼が積み重なっていく――。
それこそが“商売繁盛”の本当の姿ではないでしょうか。
見えない場所を整える人は、見えるところでも輝く。
今日もブラシを手に、心を磨き、場を整える。
そんな日々の積み重ねが、整骨院にも、人の人生にも、静かに良い流れを生んでいくのだと思います。

