ストレッチのメリットとデメリット
―「体にいい」は本当?やり方次第で逆効果になることも―
「体が硬いからストレッチをしたほうがいい」
「毎日伸ばしているのに、なぜか痛みが取れない」
整骨院でよく聞く言葉です。
ストレッチは手軽で健康的なイメージがありますが、やり方やタイミングを間違えると逆効果になることもあります。
今回は、ストレッチのメリットとデメリットを整理しながら、本当に体にとってプラスになる使い方を解説します。
◆ストレッチのメリット
① 筋肉と関節の可動域が広がる
筋肉や筋膜をゆっくり伸ばすことで、関節の動きがスムーズになります。
日常動作が楽になり、ケガの予防にもつながります。
② 血流が改善し、疲労回復を助ける
ストレッチにより筋肉の緊張が緩むと、血流が促され、疲労物質が流れやすくなります。
③ 自律神経を整えやすい
ゆっくり呼吸をしながら行うストレッチは、副交感神経を優位にし、リラックス効果が期待できます。
寝る前のストレッチで眠りやすくなる人が多いのもこのためです。
④ 姿勢の改善につながる
縮こまりやすい筋肉(胸・太もも前・首など)を伸ばすことで、猫背や反り腰の改善のきっかけになります。
◆ストレッチのデメリット(注意点)
① 無理に伸ばすと痛みを悪化させる
「痛いけど効いている気がする」と我慢して伸ばすのは危険です。
筋肉や筋膜は防御反応を起こし、かえって硬くなることがあります。
② 原因ではなく“結果”を伸ばしていることが多い
肩こりで肩を伸ばしても、原因が骨盤や呼吸にある場合、効果は一時的です。
「伸ばしているのに戻る」人はこのケースが多く見られます。
③ すでに不安定な関節をさらに不安定にすることも
関節がゆるすぎる人(関節弛緩性がある人)は、過度なストレッチで痛みが出やすくなります。
特に膝・腰・肩は注意が必要です。
④ タイミングによってはパフォーマンスが落ちる
運動前に長時間の静的ストレッチを行うと、筋力や瞬発力が一時的に低下することがわかっています。
◆「やったほうがいい人」「注意が必要な人」
◎ ストレッチが向いている人
- 筋肉の緊張が強い
- 呼吸が浅い
- デスクワークが多い
- 寝る前にリラックスしたい
△ 注意が必要な人
- 慢性的な関節痛がある
- 伸ばすとしびれや痛みが出る
- すでに関節が柔らかすぎる
- 痛みを我慢して行っている
◆整骨院的おすすめストレッチの考え方
ストレッチは「たくさん伸ばす」ことが目的ではありません。
大切なのは、
- 呼吸を止めない
- 痛気持ちいい範囲で
- 反動をつけず、ゆっくり
そして、伸ばす前に“整える”こと。
施術で関節や筋膜の位置を整えてから行うストレッチは、少ない回数でも効果が出やすく、戻りにくくなります。
◆まとめ
- ストレッチには多くのメリットがある
- しかし、やり方・部位・タイミング次第で逆効果にもなる
- 「痛いほど効く」は間違い
- ストレッチは治療ではなく、あくまでケアの一つ
体が硬いから伸ばす、ではなく「今の体の状態に合っているか」を考えることが大切です。
ストレッチで違和感や痛みが出る方は、一度、体のバランスそのものを見直してみるのもひとつの方法です。

