腸から始まる体の不思議な連鎖
「最近なんだか気分が落ち込む」
「眠りが浅い」
「集中できない」
――こうした不調の原因を「栄養不足」だと思って、サプリメントなどで補おうとする方は少なくありません。
しかし実は、単純に「足りないから補えばいい」というものではないのです。
腸内環境が乱れると、体の中で行われる RNAスプライシング という遺伝子レベルの仕組みに影響が出ます。
これは、遺伝子からタンパク質を作る際の“編集作業”のようなもの。腸の状態が悪いと編集が乱れ、本来必要なタンパク質が正しく作られなくなってしまうのです。
すると、脳内の神経伝達物質――セロトニンやドーパミンといった心のバランスを整える物質――の分泌にも狂いが生じます。その結果、気分や睡眠、体調にさまざまな影響が現れます。
つまり、血液検査で「ホルモンや栄養は足りている」と言われても、体がそれを正しく活用できていないケースがあるのです。
外から足しても、腸内環境が整っていなければ意味をなさないことも多いのです。
ここで大切になるのが 「根本を整える」 という考え方です。腸内環境を良くする食生活や生活習慣はもちろん、整骨院での施術によって自律神経の乱れを整えたり、血流を改善して代謝を高めたりすることも、腸と脳の健康を支える大切な要素になります。
私たちの体は、部分ごとに独立しているのではなく、腸・脳・筋肉・神経がすべてつながり合っています。だからこそ「症状だけを見る」のではなく、「体全体のバランスを整える」ことが、根本からの回復につながるのです。
ぜひ、ご自身の体を“根本から整える”という視点を大切にしてみてください。


